世界を股にかける壮大は物語はハラハラ・ドキドキの連続。
ジェノサイド/高野 和明
ジェノサイドへの絶賛コメント
“内容はハラハラドキドキの冒険もの。
最初のちょっと退屈なところを抜けると、あとはもう「どうにも止まらない」おもしろさだ。
主な舞台は日本のある大学生、アフリカ・コンゴの一集落、そして合衆国大統領のそれぞれの周辺3か所なのだが、こういうことを日本の作家がやると、なんか背伸びしているというか、却ってちゃちいものになってしまいがちだ。
ところが、この小説は「翻訳ものかしら」と思うくらい本格的に仕上がっている。
つまり、ハリウッド映画の真似をした日本映画が、それをきっちりやりきったような、そんな感じなんです。
これには素直に驚いた。”
+7日前
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“『ジェノサイド』は、まぎれもない傑作小説である。
エンターテイメント小説において、重視されるべきは「物語のおもしろさ」であることはまちがいない。しかし、何年かに一冊という「傑作」には、読者を楽しませるだけにとどまらない、普遍的なテーマが含まれているものだ。
「人間の本性は善か悪か」というテーマが浮き彫りになる。コンゴの少年兵に関する倫理的な問題提起や、戦争、先進国と途上国の関係など、小さなテーマが作中に散りばめられているが、これらはすべてこの大テーマに結びつくと言っていい。”
+7日前
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概要
「ジェノサイド」は、2011年に角川書店より出版された高野和明のサスペンス、SF小説です。
評価は高く第65回日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門受賞、第2回山田風太郎賞受賞、2012年版このミステリーがすごい!1位、2011年週刊文春ミステリーベスト10・1位、第33回吉川英治文学新人賞候補作、第145回直木三十五賞候補作など多数。
あらすじ
主人公の古賀研人は厚木で大学院生をしている。父・誠治が亡くなり葬儀をした時に、研人は参列した父の知人で大手新聞記者である菅井から『ハイズマン・レポート』という耳慣れない言葉を聞く。これは30年前にアメリカ大統領の命令で作成された報告書で、生前の誠治が菅井に尋ねていたものだった。
葬儀を終え、研究室に戻った研人は1通の電子メールを受け取る。それは亡くなった誠治から送られたもので死亡してから5日も経ってから配信されたものだった。自分の死を予見していたかのような記述に胸騒ぎを感じた研人は実家の父の書斎にあった本の間から誠治の残した1枚のメモとキャッシュカードを発見する。
一方、もう一人の主人公、元グリーンベレーのジョナサン・“ホーク”・イエーガーは現在はイラクで民間軍事会社に勤める傭兵で、難病を抱える息子の命を救うため、その身を危険に晒して大金を稼ぐ必要があった。
そのイエーガーに舞い込んだ破格の報酬をもたらす新たな仕事。暗い部分はあったものの息子のために引き受けることにするイエーガー。
まったく接点を見つけられない2つの物語はどのような形で終着点に向かうのか。
壮大な結末はぜひ小説を読んで確かめてみてください。
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