歴史を考える角度が変わる本。出会えたことを素直に喜びたい。
出星前夜/飯嶋和一
出星前夜への絶賛コメント
“歴史を考える角度が変わる本。出会えたことを素直に喜びたい。
「島原の乱」と聞いて思い浮かべるのは、あの美少年と、苛政に立ち向かうキリシタンであったが、この本では天草四郎は脇役であり、キリシタン弾圧は為政者側の口実とある。
著者の視点は一貫して「個」だ。しかも感情を排して綴られているから、ストーリーがグッと凝縮されて見える。前半では堪え忍んでいた庄屋の仁右衛門、彼が自重を促した若者衆の頭領・寿安、責任転嫁や手柄競争に余念がない討伐側の人々──それらが破滅していく流れのなかで、小さく輝いて、消えていく。だからこそ一瞬の流れ星のような「生」が愛おしくなってくる。
「個」の細やかな物語が繋がって「歴史」になっていく筆致は、現代の、どの歴史作家の追随も許さない気迫を感じるのだ。(いやホント、流行りの時代小説などは霞んでしまう……)”
+7日前
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「出星前夜」とは
出典:http://www.asahicom.jp/articles/images/A
2008年に刊行された飯嶋和一による島原の乱をテーマとする歴史小説。
2008年第35回大佛次郎賞受賞、紀伊国屋書店員によるキノベス2008第1位に選出。
内容紹介
『黄金旅風』で有家の子どもを救うために呼ばれた外崎恵舟。しかし、この外崎が南目の代官所に追放されてしまう。
この事件に怒りを覚えた矢矩鍬之介を筆頭とする若衆が終結。折しも代官所で火災が発生し、
代官所はこの火災を集結した若衆の仕業と決め討伐に向かうが、返り討ちにあってしまう。それは、これまで一切の
抵抗をしてこなかった旧キリシタンの土地で起こった初めての武装蜂起だった・・・。
出典:https://www.amazon.co.jp/%E5%87%BA%E6%98
誰でも知っているような史実をテーマに新たな側面を覗かせてくれる作家・飯嶋和一。
島原の乱をテーマに目を背けたくなるような話が展開される。
深く考えさせられる素晴らしい作品となっていますので、ぜひ読んでみてください。
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